AppleCare Oneとは? 類似する“モバイル保険”との違いも徹底比較!
- 2025年08月06日
- その他
AppleCare+はApple製品を守ることができるメーカー公式のサービスですが、そのAppleCare+に新たなプランが登場するようです。
その名も「AppleCare One」。
一体どのようなサービスなのでしょうか。
また、このサービスは”モバイル保険”という国内向けのスマホ保険と類似する点も多いようです。
そこでこの記事では、新たに登場する「AppleCare One」と、モバイル保険との違いについて解説をしていきます。
今後iPhoneを守る保険の選択肢として、ぜひ参考にしてください。
AppleCare Oneとは
AppleCare Oneは2025年7月23日に海外で発表されました。
AppleCareは、メーカーであるAppleが展開しているApple製品向けの保証サービスで、対象端末が故障してしまったときに安価で修理や交換といったサポートを受けることができるというものです。
新たに登場したAppleCare Oneはどのようなプランなのでしょうか。
Apple製品を3端末まで保証
AppleCare Oneは、AppleCareの1プランという立ち位置で、Apple製品のトラブルをカバーする保証サービスです。
その特徴は複数の端末を保証できること。
最大3台までのApple製品をまとめて保証対象とすることができるプランとなっています。
さらに3台では足りない、4台以上使っているという場合には、料金を上乗せすることで登録を追加することもできます。
通常のAppleCare+の対象は1台で、端末を購入してから30日以内に加入する必要があります。
そのため、基本的にはApple製品を新たに購入したときに、その端末につけるかどうかを選択するもので、端末1つ1つ個別に加入する必要がありました。
これに対しAppleCare Oneであれば、1サービスで複数のApple製品をカバーできるので、AppleCareをまとめることができます。
登録条件もゆるくなっており、製品が良好な状態であれば購入から4年まで登録することができるようになっています。
さらに、盗難・紛失についても対応しており、iPhoneはもちろん、これまでは対応していなかったiPad・Apple Watchも対応するようになりました。
iPhone以外にも複数のApple製品を使用しているユーザーには、非常に嬉しいケアプランとなっています。
・Apple製品を3端末まで保証できる
・追加料金がかかるが4台目以降の登録も可
・登録できるのは、良好な状態の購入から4年以内の端末
・盗難・紛失にも対応
AppleCare Oneの利用料金
AppleCare Oneは月額19.99ドル(約3,000円)です。
通常のAppleCare+と異なり、年額プランはありません。
オプションサービスで月額3,000円となるとかなり高額な印象があります。
とはいえ現状のAppleCare+の料金は、iPhoneであればスタンダードモデルで月額1,180円、Proモデルでは1,580円となっているため、実質AppleCare 3件分のプランだと考えると妥当な金額といえます。
4台目以降の追加は1台あたり月額5.99ドル(800円)です。
登録する機器の組み合わせ次第では、かなりお得に利用できそうです。
AppleCare One | 月額19.99ドル(約3,000円) |
---|---|
AppleCare for iPhone (iPhone 16) |
月額1,180円 |
AppleCare for iPhone (iPhone 16 盗難・紛失プラン) |
月額1,340円 |
AppleCare for iPhone (iPhone 16 Pro) |
月額1,580円 |
AppleCare for iPhone (iPhone 16 Pro Max 盗難・紛失プラン) |
月額1,740円 |
AppleCare for iPad (iPad A16) |
月額550円 |
AppleCare for iPad (iPad Pro 11インチM4) |
月額1,180円 |
AppleCare for Apple Watch (Apple Watch Series10) |
月額580円 |
AppleCare for Apple Watch (Apple Watch Ultra2) |
月額740円 |
AppleCare for Headphones (AirPods Pro 2) |
2年一括4,600円 |
日本では未発表
AppleCare Oneは2025年7月23日に海外で発表されたプランで、現時点で利用できるのは米国のみです。
日本では発表されておらず、まだ利用することはできません。
Appleのお膝元である米国で先行してローンチされることは珍しくありません。
修理・交換のサポートは既存のインフラを利用できるはずなので、日本でもそう遠くないうちに発表されるのではないかと思われます。
特に9月には新型iPhoneの発売が控えています。
新型iPhoneのリリースに合わせて利用できるようになる可能性も高いのではないでしょうか。
モバイル保険とは
モバイル保険は、さくら少額短期保険株式会社が提供するスマホ保険です。
端末のトラブルに備える保証・保険サービスとして、今回新たに登場したAppleCare Oneと非常に類似した内容となっているため、AppleCare Oneの利用を検討するのであればモバイル保険と比較しておくのが望ましいでしょう。
モバイル保険がどのようなサービスか、まとめていきます。
AppleCare Oneと同じ3端末補償
“スマホ保険”としましたが、モバイル保険はWi-FiやBluetoothにつながるモバイル機器向けの保険です。
Apple製品にも対応しており、iPhoneはもちろん、iPadやMacbook、AirPods、Apple Watchなどにも利用することができます。
さらにモバイル保険は、これらの対象機器を1契約で合計3台まで補償することが可能です。
AppleCare Oneの特徴である3端末補償が可能なサービスであるため、ほとんど同じ使い方ができます。
むしろ、Apple製品に限定されておらず、Androidのスマホやタブレット、Windowsのパソコン、Nintendo Switchのようなゲーム機にも対応するため、より幅広い使い方が可能なサービスといえるでしょう。
修理はAppleの正規サービスを利用できる
モバイル保険は、保険会社が提供している保険サービスであり、AppleCare+とは補償の方法が異なります。
AppleCareは、メーカーであるAppleが提供するサービスです。
メーカーはそもそも自社製品の修理を請け負うものであり、AppleCareの加入・未加入に関わらず、修理・交換サポートを実施しています。
この際、本来高額な料金がかかるところを、安価にサポートが受けられるようになるのがAppleCareです。
通信キャリアで修理を依頼した場合にも、基本的にはAppleに取り次いで修理を行うことになります。
これに対してモバイル保険は、直接修理サポートを行うわけではありません。
メーカーやキャリアを通して正規に修理を行ったうえで、その際にかかった費用を保険金として支払い、損害を補填するという形式をとります。
そのため、例えば「iPhoneを任せられるのはメーカーであるAppleだけ!」という人でも問題なく、安心して利用することができます。
モバイル保険の利用料金
補償内容は非常に近いAppleCare Oneとモバイル保険ですが、利用料金は大きく異なります。
モバイル保険は月額700円(非課税)で、月額約3,000円のAppleCare Oneと比べて、4分の1ほどの料金で利用できます。
さらにAppleCareは、あくまで安価に修理を受けられるものであり、修理・交換時に費用自体は掛かります。
モバイル保険は補償金額の上限までであれば、修理にかかった費用が全額補償されるため、0円で修理をすることができます。
補償金額も年間最大10万円までとなっており、1回の修理費用は十分カバーすることができます。
上位モデルの場合には全損の際に10万円以上かかることもありますが、近年は部分修理が充実してきており最大額がかかってしまうことは稀です。
10万円は安心して利用してよい補償金額となっています。
AppleCare Oneとモバイル保険の違い
どちらもApple製品を3端末までトラブルから守ることができるAppleCare Oneとモバイル保険。
では逆に、違うのはどのような部分なのでしょうか。
対象となる機器の違い
AppleCare Oneは、Appleがメーカーの立場から提供している自社製品向けのサービスです。
対象となるのは、いわゆるApple製品であり、iPhone、iPad、Macbook、AirPods、Apple Watchといったものが該当します。
一方でモバイル保険は、メーカーや製品とは直接関係のない保険会社が提供するサービスです。
その対象は、”国内で発売された、被保険者が使用または所有するモバイル通信機器”とされています。
Wi-FiやBluetoothにつながる機器であれば全般が対象となるため、Apple製品はもちろん、幅広い機器に利用することができます。
例えば、対象とする3台を、①iPhone ②Windows PC ③Nintendo Switch のような組み合わせにすることも可能です。
対象機器の広さについては、モバイル保険の方が圧倒的ということになります。
利用料金の違い
サービス内容は近いこの2サービスですが、利用料金には圧倒的な差があります。
月額料金と修理をするときにかかる負担を、それぞれ比べてみます。
月額料金
AppleCare Oneは、日本では未発表であるため正確な金額は分からないものの、米国での料金が月額19.99ドルであるため、毎月約3,000円かかるということになります。
AppleCare+を個別にかける場合と比べるとかなりお得ですが、それでもなかなかな金額です。
これに対し、モバイル保険は月額700円(非課税)となっています。
AppleCareの実に4分の1程度の金額であり、非常に安価に利用することが可能です。
修理内容 | AppleCare+ | モバイル保険 |
---|---|---|
iPhone 16 画面修理 | 3,700円 | 0円 |
iPhone 16 本体交換 | 12,900円 | 0円 |
iPad A16 画面修理 | 3,700円 | 0円 |
iPad A16 本体交換 | 12,900円 | 0円 |
Apple Watch Series 10 | 9,200円~10,700円 | 0円 |
AirPods Pro 2 本体交換 | 3,700円 | 0円 |
修理をするときにかかる負担
AppleCareは、あくまで安価に修理・交換サポートを受けられるになるサービスで、費用負担が必要です。
料金は機器やモデル、修理内容によっても異なりますが、損傷がひどく本体交換となった場合で12,900円です。
基本的にはそれだけあれば修理可能と考えておけば問題ありません。
都度費用は掛かるものの、サポートの利用回数に上限はないため、万が一何度壊してしまっても安心です。
一方で、上でも説明した通り、モバイル保険は修理を行うサービスではありません。
Appleやキャリアで修理を行ったうえで、その費用を保険金として請求します。
モバイル保険には、年間の補償金額に10万円という上限がありますが、上限以内であれば修理費用が全額補償されます。
実質0円で修理することが可能なので、万が一のときにも出費を気にせず修理を行うことができます。
バッテリー無料交換サポートの有無
バッテリーは、電子機器を動かすために必要なパーツです。
バッテリーが劣化すると、Apple製品も十分な動作ができなくなってしまうため、Appleは有料でバッテリー交換のサポートも行っています。
AppleCareに加入している場合には、一定の条件を満たしていると無料でバッテリー交換をしてもらうことが可能になります。
条件はiPhoneの場合でバッテリーの最大容量の80%を下回っていること。
ただし近年のiPhoneでは、フル充電サイクル(100%分の充電をサイクル1回とカウント)を1,000回以上しても80%以上を維持するとしているので、よほど使い込んでいる人でないと、下回ることはないでしょう。
一方のモバイル保険は、万が一のトラブルに備える保険サービスです。
バッテリーは消耗品であり、使い続けていれば必ず劣化してしまいます。
何かしらの偶発的な事故があったというものではないため、バッテリーの持ちが悪くなったことで行った交換は、モバイル保険では対象外となっています。
もちろん、バッテリーが要因となる不具合が発生していたという場合のバッテリー交換は対象となりますので、安心してください。
サービスの利用方法の違い
既に繰り返し記載していますが、AppleCareは安価な修理サポートを提供するサービス、モバイル保険は修理費用を補償するサービスです。
どちらも、端末にトラブルがあった際の損害を抑えるものですが、その方法は大きく異なっています。
AppleCareの場合は、AppleやAppleの正規修理店で修理を行えばOKです。
モバイル保険の場合は、同じように修理を行った後に保険金の請求を行う必要があるため、一連の対応にもう一手間かかることになります。
また、すぐに補償されるとはいえ高額の修理費用を負担しなければいけないので、この一時的な大きな出費が痛手となる可能性もあります。
AppleCare Oneとモバイル保険 どちらがオススメ?
ではAppleCare Oneとモバイル保険、利用するのであればどちらが良いのでしょうか。
パターンを分けて、紹介していきます。
よく端末を壊してしまう人にはAppleCare Oneがオススメ!
Apple製品は高価なものが多く、場合によっては1度の修理に10万円近い費用がかかってしまうこともあります。
AppleCareに加入していれば、何度でも安価に修理を行うことができるようになるため、端末を壊す頻度が高い人に適したサービスといえます。
モバイル保険も安価で済む修理であれば複数回の利用も可能ですが、1度の修理で年間上限の10万円をほとんど使い切ってしまうこともあります。
年に1度までであれば十分カバーできますが、それ以上だとカバーできない可能性が出てくるため、複数回のリスクに備えるには不十分です。
よく端末を落としてしまう人や、これまでにも何度も端末を壊してしまったことがある人など、1回分では足りないという人にはAppleCare Oneを利用するのがオススメです。
お守りとして料金を抑えて使いたい人にはモバイル保険がオススメ!
モバイル保険とAppleCare Oneでは、月額料金に4倍もの差があります。
利用料金を抑えたい場合には、モバイル保険のほうが圧倒的にオススメです。
これまでに壊した経験がなく今後も壊すことはないだろうと考えている人には、AppleCareのような手厚いサポートは過剰なサービスといえます。
ただ、まず壊すことはないとしても、十数万の機器を何の備えもなく使うのは不安と感じる人は少なくないでしょう。
そのような人には、修理1回分を十分にカバーできる補償内容があれば問題ないはずです。
手頃な内容の補償で料金を抑えて使うことができるのが、モバイル保険の強みといえます。
そもそもApple製品を3端末持っていない場合でも、モバイル保険はオススメ!
AppleCare Oneは、複数端末をまとめて保証できるようにしたAppleCareです。
そもそも保証でカバーしたいApple製品を3端末持っていない場合には、通常のAppleCare+を利用した方が安価になるため、AppleCare Oneを使う必要はないでしょう。
一方で、このような場合にも、モバイル保険は利用に足ります。
月額料金が700円なので、そもそも通常のAppleCare+よりも安価です。
さらに、Apple製品以外のも端末にも利用できるので使い道が広く、対象機器の追加・変更により新しい端末を購入したときにも柔軟に対応できます。
現時点でカバーしたい機器が1台だとしても、無駄になりづらく利用しやすいサービスとなっています。
まとめ
AppleCare Oneとモバイル保険について、詳しく解説しました。
AppleCare Oneは、さすがの手厚さで充実したサービスですが、やはり利用料金の高さはネックです。
安価に使えるモバイル保険のほうが使いやすいという人も少なくないのではないでしょうか。
新しいApple製品を購入し、保証・保険サービスを検討するときには、ぜひ参考にしてください。