3月からiPhone・iPad・Macbookのバッテリー交換料金が値上げ! AppleCare+に加入するべき? iPhoneを長く使う方法を整理しました!
- 2023年03月08日
- iPhone
2023年の年明け早々に、AppleからiPhoneのバッテリー交換料金を値上げすることが発表されました。
3月1日から、最新のiPhone 14を除く全機種で3,000円の値上がりとなります。
お気に入りのiPhoneを長く使うためにはバッテリー交換が必須です。
今後はiPhoneを賢く使うにはどうするのがベストなのでしょうか。
この記事ではバッテリー交換に関する情報を整理し、AppleCare+をはじめとする運用方法について考えていきたいと思います。
目次
ほぼ全てのApple製品のバッテリー交換料金が値上げ
2023年3月1日より、Apple製品のバッテリー交換料金が値上げされることが発表されました。
iPhoneだけでなく、iPadやMacbookも対象となっており、一部の最新機種を除いてほぼ全てのモデルが値上げされることになります。
値上げの額は機器ごとに決まっていて、iPhoneが3,000円、iPadが3,800円、Macbook Airが8,200円、Macbook・Macbook Proが13,700円となっています。
バッテリーは消耗品であり、使用していると必ず劣化して持続時間が短くなってしまいます。
同じ機器を長く使おうとすると、バッテリーの交換は半ば必須であり、その料金の値上げは多くの人に影響しそうです。
値上げ後のバッテリー交換料金まとめ
iPhoneのバッテリー交換料金
iPhoneは2022年9月発売の最新モデルiPhone 14シリーズを除いて、それ以前の全てのモデルが値上げとなります。
iPhone 14シリーズはもともと高額で値上がり後も最も高い料金となっていますが、値上げがない分、今回の変更で相対的に安くなるという見方も出来そうです。
機種 | 2月28日まで | 3月1日以降 |
---|---|---|
iPhone 14 Pro Max | 14,900円 | 14,900円 |
iPhone 14 Pro | ||
iPhone 14 Plus | ||
iPhone 14 | ||
iPhone 13 Pro Max | 9,800円 | 12,800円 |
iPhone 13 Pro | ||
iPhone 13 | ||
iPhone 13 mini | ||
iPhone 12 Pro Max | ||
iPhone 12 Pro | ||
iPhone 12 | ||
iPhone 12 mini | ||
iPhone 11 Pro Max | ||
iPhone 11 Pro | ||
iPhone 11 | ||
iPhone XS Max | ||
iPhone XS | ||
iPhone X | ||
iPhone XR | ||
iPhone 8 Plus | 7,500円 | 10,500円 |
iPhone 8 | ||
iPhone 7 Plus | ||
iPhone 7 | ||
iPhone 6s Plus | ||
iPhone 6s | ||
iPhone 6 Plus | ||
iPhone 6 | ||
iPhone SE(第3世代) | ||
iPhone SE(第2世代) | ||
iPhone SE |
※金額は全て税込
iPadのバッテリー交換料金
iPadは、iPadシリーズとiPad Pro 12.9インチ(第6世代)が値上げの対象外です。
iPadのバッテリー交換は、2022年の新型iPad・iPad Proの発売まで全モデル一律の分かりやすい料金設定でした。
値上げ後も一部を除いて大部分が同じ金額となっています。
2/28まで | 3/1以降 | |
---|---|---|
iPad(第10世代) | 18,800円 | 18,800円 |
iPad 第9世代まで | 15,000円 | 15,000円 |
iPad Pro 12.9インチ (第6世代) |
28,800円 | 28,800円 |
その他のiPad | 15,000円 | 18,800円 |
Macbookのバッテリー交換料金
Macbookは全てのモデルが値上げの対象となっています。
値上げの価格は2パターンあり、Macbook Airが8,200円、Macbook(無印)とMacbook Proが13,700円です。
Macbookの修理料金は、Appleの公式サイト上ではAppleCare+加入時の金額のみ掲載されており、AppleCare+を利用していない場合の金額は明示されていません。
下の表は、Appleの正規サービスプロバイダであるビックカメラの料金を参考にしております。
2/28まで | 3/1以降 | |
---|---|---|
Macbook (12インチ・Retinaモデル) |
29,300円 | 43,000円 |
Macbook Air (13インチ・11インチ) |
21,300円 | 29,500円 |
Macbook Pro (16インチ・15インチ・14インチ・13インチ) |
29,300円 | 43,000円 |
AppleCare+はどんなサービス?
AppleCare+は、Appleが提供しているApple製品専用の保証サービスです。
故障時に安価で修理することができるだけでなく、「バッテリーの無償交換」を受けることが可能です。
交換料金の値上げを受けて、今後はAppleCare+に加入すべきでしょうか?
これを考えていく前段階として、AppleCare+の利用料金や補償内容を整理していきます。
AppleCare+でできること
・機器の故障時に安価で修理できる
・バッテリーが劣化したら無償で交換できる
・エクスプレス交換サービスを利用できる
Apple製品には元々1年間のメーカー保証がついています。
ただ、メーカー保証は初期不良や自然故障といった不具合には対応するものの、例えば落として壊れてしまったというような事故や過失による損傷・不具合には対応していません。
AppleCare+に加入していると、このような場合でもサポートを受けることができ、修理費用を抑えることが可能となります。
さらに、バッテリーが劣化してしまった場合に、無償で交換してもらうことが可能です。
ただし保証を適用してもらうには、バッテリーが本来の性能の80%を下回っていることが条件となっています。
このパフォーマンスの状況はiPhoneの設定画面から確認することができるので、ユーザーが交換時期を計る目安となります。
エクスプレス交換サービスは、修理ではなく新品同等品を送ってもらうことで、端末の故障から短時間で正常な端末を利用できるようにするサービスです。
機器を使えず困ってしまう期間が短くなるものの、別の端末になるためデータのバックアップや移行といった作業が必要になります。
AppleCare+の利用料金
AppleCare+の利用料金は、一括払いか継続課金かで料金が異なります。
iPhoneやiPadは2年一括か月額払い、Macbookは3年一括か年額払いを選択することができます。
当然一括払いの方が1ヶ月あたりの費用は安くなっています。
支払のプランは変更することができ、途中解約して返金を受けることも可能となっているため、基本的に一括払いを利用する方がお得となっています。
機種 | AppleCare+ | AppleCare+ 盗難・紛失プラン |
||
---|---|---|---|---|
一括購入 | 月額料金 | 一括購入 | 月額料金 | |
iPhone 14 Pro Max | 29,800円 | 1,480円 | 31,800円 | 1,600円 |
iPhone 14 Pro | 29,800円 | 1,480円 | 31,800円 | 1,600円 |
iPhone 14 Plus | 26,800円 | 1,350円 | 28,800円 | 1,450円 |
iPhone 14 | 23,400円 | 1,180円 | 25,400円 | 1,280円 |
iPhone 13 | 23,400円 | 1,180円 | 25,400円 | 1,280円 |
iPhone 13 mini | 23,400円 | 1,180円 | 25,400円 | 1,280円 |
iPhone 12 | 23,400円 | 1,180円 | 25,400円 | 1,280円 |
iPhone SE(第3世代) | 11,800円 | 580円 | 13,800円 | 700円 |
機種 | 一括購入 | 月額料金 |
---|---|---|
iPad(第9世代) | 10,800円 | 550円 |
iPad Air(第5世代) | 11,800円 | 580円 |
iPad mini(第6世代) | 10,800円 | 550円 |
iPad Pro(11インチ) | 19,400円 | 980円 |
iPad Pro(12.9インチ) | 21,800円 | 1,100円 |
年間プラン (継続年払い) |
定期プラン (3年一括払い) |
|
---|---|---|
Macbook Air(M1) | 10,400円 | 27,800円 |
Macbook Air(M2) | 11,800円 | 31,800円 |
Macbook Pro 13インチ | 12,800円 | 34,800円 |
Macbook Pro 14インチ | 13,400円 | 36,800円 |
Macbook Pro 16インチ | 18,800円 | 51,800円 |
AppleCare+利用時の修理料金
AppleCare+を利用しても、修理料金は無料とはなりません。
修理内容に応じた一定の自己負担金が発生します。
AppleCare+を利用しない場合の修理料金は、それぞれ詳しく解説している記事があるのでそちらを参照してください。
最新機種や上位のモデルは端末自体の価格が高いため、修理料金も高額で10万円以上かかってしまうこともあります。
料金 | ||
---|---|---|
iPhone | 画面・背面ガラスの損傷 | 3,700円 |
その他の損傷 | 12,900円 | |
iPad | 4,400円 | |
Macbook | 画面・外部筐体の損傷 | 12,900円 |
その他の損傷 | 37,100円 |
AppleCare+は利用するべき?
AppleCare+を利用することで、バッテリーを無償交換してもらうことが可能となります。
2023年3月からバッテリー有償交換の料金が値上がりすることを受けて、今後はAppleCare+に入るべきなのでしょうか?
バッテリー無償交換の条件が満たしづらい
バッテリーは消耗品なので、使用すれば必ず劣化していきます。
長く使い続けるならいずれかのタイミングでバッテリーを交換することになるため、AppleCare+で1回はバッテリー無償交換を利用できて無駄になりづらいと考えるのが普通です。
ただ、無償交換を受けるにはバッテリーが一定以上に消耗している必要があり、「バッテリーが本来の性能の80%以下に低下している」ことが条件となっています。
これは、通常フル充電サイクル(合計100%分の充電を行うとフル充電サイクル1回)を500回繰り返しても下回らないとしている水準で、1日1回充電する程度の使い方であれば約2年は問題なく使えるということになります。
好きなタイミングで交換できるわけではなく、バッテリーの持ちが悪くなってきたと感じても80%を下回っていないために交換してもらえないということも起きえます。
普段からスマホを長時間使っていないとなかなか利用できず、バッテリー自体の性能も上がっているため、ライトユーザーの場合には宝の持ち腐れになってしまう可能性もあります。
継続課金のサービスでバッテリー交換してもらう意味があまりない
バッテリーは消耗品なので劣化してしまうことは避けられませんが、逆に言えば端末の画面割れや故障のように事故で突然使えなくなって交換が必要になるということはあまりありません。
つまりバッテリー交換を行う時期はおおよそ決まっており、よほどのヘビーユーザーでなければ2回以上交換することもないと思いますので、基本的に2~3年ほど使用したタイミングで1回交換するという使い方になるかと思います。
使う回数が決まっているのであれば、その費用は固定です。
AppleCare+は継続課金のサービスであるため、長く利用すればするほど「AppleCere+に加入せずバッテリーを有償交換してもらった場合」と「AppleCare+に加入してバッテリーを無償交換してもらった場合」の総費用の差が大きくなります。
さらに、利用できるタイミングも実質決まっているので、敢えて穿った見方をすれば「AppleCare+2~3年分の費用を払わないと交換してもらえない」ということにもなります。
いつでもバッテリーを無償交換してもらえるようにAppleCare+を利用するというのは、実はあまり意味がないといえるかもしれません。
AppleCare+自体の料金が高い
現在Apple製品の価格は高く、修理料金やAppleCare+自体の利用料金も高額となっています。
例えばiPhoneでは、廉価モデルであるiPhone SEを除いて月額1,000円以上かかってしまいます。
さらに修理サポートを受ける際には、月額料金とは別に一定の自己負担金が発生します。
AppleCare+を利用する以上は数年使うことが多いと思いますので、トータルではそれなりの金額となってしまいます。
保証サービスは万が一の際の損失を抑えるために利用するものですが、そのサービス自体が高額で負担となってしまうのでは元も子もありません。
利用する場合は、利用する期間とかかる費用を一度シミュレーションしてみるとよいでしょう。
結論、あまりオススメできない
バッテリー交換は、有償であれば、いつでも決まった金額で依頼することが可能です。
AppleCare+の無償交換は意外と使いづらく、料金的なメリットもあまり大きくありません。
少なくとも、今回の値上げの対策として利用する必要はないように思います。
もともとAppleCare+を使用している場合
もともとAppleCare+を使用している場合、別の補償証サービスに切り替えることで料金を見直すことができます。
いわゆるスマホ保険と言われるもので、AppleCare+やキャリアの補償よりも安価に補償を受けることができます。
バッテリー交換は対象外ですが、差額でバッテリーの有償交換を行うことも十分可能なため、有効な選択肢です。
モバイル保険を利用する
モバイル保険は月額700円で利用できる保険サービスです。
年間最大10万円まで補償されるので、多くの場合で修理費用をカバーすることができます。
修理自体はAppleで行い、後日かかった費用を保険金として受け取るという流れです。
正規の修理サービスを受けられるので品質には問題なく、利用時の自己負担金もないため、月額料金さえ払っていればいつ端末が壊れても安心ということになります。
対象機器が幅広く、Wi-FiやBluetoothにつながるモバイル通信機器全般に利用できます。
iPhoneだけでなくiPadやMacbookでも問題なく加入できます。
さらに、1契約で3端末まで補償できるため、たとえばiPhone・AirPods・AppleWatchのように、所有している機器をまとめて補償することも可能です。
例えばiPhone 14で3年間利用した場合の料金を比較すると、AppleCare+が42,480円、モバイル保険が25,200円です。
バッテリー交換の料金は14,900円のため、これを加味してもモバイル保険の方が安価となっています。
まとめ
端末価格に修理価格、そしてバッテリー交換料金と、Apple製品・サービスの価格高騰が続いています。
負担を小さくして利用し続けられるよう、保証サービスの見直しを行うのも有効です。
無保証、AppleCare+、スマホ保険、最も自身に適したオトクなサービスを利用できるよう確認をしてみましょう。