デュアルSIMとは? 活用方法やオススメの使い方を詳しく解説します!
- 2023年03月08日
- 通信
デュアルSIMという言葉をご存じでしょうか。
eSIM対応機種が増え、多くの人がデュアルSIMを利用できるようになってきたことで、耳にする機会も増えてきました。
ただ、意味自体は言葉から何となくイメージできても、そのメリットや使い方がピンと来ない人も少なくないのではないでしょうか。
本記事ではデュアルSIMについて詳しく解説を行います。
スマホを便利に使う方法の1つですので、ぜひ活用してみてください。
目次
デュアルSIMとは
SIMは「Subscriber Identity Module」(加入者識別モジュール)の略で、通信事業者や契約者の情報が記録されています。
通常は小さなカード状のためSIMカードと呼ばれ、スマホがWi-Fiを使用せず単体で通信を行うには、本体にSIMカードを挿す必要があります。
デュアルSIMは、このSIMを2つ搭載して利用することをいいます。
本来はSIMカードを2つ挿すため、スロットを2つもったスマホでないと利用できませんでしたが、近年eSIMに対応した機種が一般的になってきたことで、「SIMカード+eSIM」という形でデュアルSIMを利用しやすくなりました。
eSIMとは?
eSIMとは「Embedded SIM」の略で、埋め込み型のSIMのことをいいます。
SIMカードは予め情報が書き込まれたICカードをスマホに挿して使うのに対して、eSIMは予めスマホに埋め込まれたSIMに後から情報を書き込んで使います。
eSIMを利用すると、オンラインの手続きのみで通信回線の契約を行うことができます。
物理的にSIMカードを差し替える必要がなく、店頭に行ったりSIMカードの郵送・返送を行ったりする必要がなくなるため、時間や場所にしばられず手続きが非常に手軽になります。
キャリアを変更するときや、海外で利用する回線を短期で契約するときなどに便利です。
現在eSIM対応のスマホが多く登場しており、従来通りSIMカードを挿すためのスロットも持っているため、双方を活用することでデュアルSIMを利用することができます。
デュアルSIMのメリット
デュアルSIMを利用するとどのようなメリットがあるのか、整理しました。
うまく使えば通信料金を下げられる
現在、通信事業者といえばキャリア以外にも多数の格安SIMブランドがあります。
格安SIMにはいろいろなプランがあり、利用できるデータ容量や料金も多岐に渡るため、自身の利用状況に合わせて適切なプランを組み合わせることで、単体の契約より利用料金を抑えることができる場合があります。
ただ格安SIMは、ドコモやau、ソフトバンクといったキャリアの回線と比べると、安さと引き換えに安定性や速度など通信の品質が低くなります。
そのためキャリアの回線を利用している人には利用しづらいかもしれませんが、ahamo、povo2.0、LINEMOといったオンライン専用の格安プラン、ワイモバイルやUQモバイルなどのキャリアのサブブランドであれば、安価で高品質な通信を利用することも可能です。
電話番号を使い分けられる
デュアルSIMを用いることで、1つのスマホで2つの電話番号を使うことができるようになります。
仕事用とプライベート用など、用途に合わせて使い分けすることができるので便利です。
通常使い分けにはスマホが2台必要ですが、単純に2つ持つのは荷物になりますし、もし一方は電話しかしないなど使う頻度が少ないのであれば、1つにまとめてしまった方が効率的に利用できるのではないでしょうか。
通信障害時の予備回線として利用できる
通常のメインで使用する回線とは別に、デュアルSIMを利用して予備の回線を持つのも有効です。
例えば、高所や地下で通信がつながりづらいときや、通信の利用者が多い時間帯に通信速度が遅いときなどでも、別の回線であれば快適に通信できるかもしれません。
災害時には通信網もダメージを受けますが、信頼性の高いキャリアの回線を複数持っていれば、家族や友人と連絡が取れる可能性も高くなります。
2022年7月2日には、数日間続くKDDIの大規模通信障害が発生しました。
このような時、Wi-Fiが利用できる環境であればよいですが、屋外などでWi-Fiが使えない場合には通信が行えなくなってしまいます。
近年の生活において、通信が行えないというのは非常に不便です。
信頼性の高いメインキャリアの回線であってもトラブルが起きないとは限らないので、予備回線を持ち障害に備えておくことも必要かもしれません。
デュアルSIMの使い方
デュアルSIMは、スマホに2つのSIMを搭載すれば利用可能です。
SIMカードを2枚利用する場合には、SIMスロットを2つ持つスマホを用意する必要があります。
スロットにSIMを挿すだけで使えるので簡単ですが、この方法では利用できる機種が限られるのがネックです。
従来はこの方法しかなかったため、デュアルSIMはハードルの高い利用方法でした。
現在であればeSIMの機能をもった機種が多数登場しており、最新機種であればほぼ使えるとおもってよいでしょう。
このeSIMとSIMカードを組み合わせることで、簡単にデュアルSIMを利用することができます。
eSIM利用可能な通信会社・料金プランを新規に契約し、案内に従って設定を進めれば利用可能です。
回線の切り替えは、スマホのネットワークの設定画面で行うことができます。
SIMの回線とWi-Fiの回線を切り替えるのと同じ要領で、この際SIMの回線が2つ表示されるようになるイメージです。
おすすめのSIMの組み合わせ
具体的なデュアルSIMの活用方法の例として、おすすめのSIMの組み合わせを紹介します。
楽天モバイル + データ通信用のプラン
楽天モバイルの料金プランは、Rakuten Linkアプリを利用することで無料で通話し放題となっています。
使用した通信データ容量によって段階的に料金が変わり、通信を3GB以下に抑えた場合、月額料金は980円ですみます。
通話し放題のオプションは月額1,700円前後するものが一般的で、楽天モバイルはこのオプションよりも少額となっています。
そこで、データ通信はデュアルSIMを用いて別の回線を使用します。
データ通信専用のプランは、通話料金が基本料金に含まれていないため通常のプランより安くなっています。
通話は楽天モバイル、データ通信はデータ専用プランで行うようにすれば、月額料金を抑えて利用することができるようになります。
IIJ mioは格安SIMブランドの1つです。
格安SIMの種類は多く、料金や通信速度なども様々で、たとえば特定の時間帯に高い通信速度が期待できるものや、特定のサービスを通信量としてのカウントなしで利用できるものなどがあります。
自身の利用に適したものを選択するのが望ましいですが、シンプルに安いため多くの人にオススメできるのがIIJ mioとなっています。
最も安いプランはeSIM限定のデータ専用プランで、容量も細かく用意されているので、自身に適したプランも選びやすいです。
最小で2GB 440円、最大で20GB 1,650円となっています。
尚、格安SIMは、通信回線をキャリアに借り受けてサービス提供しているため、通信が安定せず速度が遅くなることがあるという欠点があります。
通信の品質も重視したいという場合にはキャリア、とにかく安さを追求したい場合には格安SIMと組み合わせるとよいでしょう。
小・中容量プラン + povo2.0
サブの回線としてpovo2.0を利用する組み合わせです。
povo2.0は、KDDIグループが提供するオンライン専用のプランです。
トッピングと呼ばれる特徴的な仕組みをとっており、データ容量を始め音声通話の定額や補償、動画コンテンツサービスなどを申し込んで、利用できるサービスをカスタマイズすることができます。
トッピングはプリペイド形式で、必要な時に必要なサービスを申し込むという使い方が可能となっており、基本料金が0円のため通話もトッピングも全く使用しない状態では費用が発生することがありません。
データ容量は月単位ではなく、申し込んでから一定期間・一定容量の利用が可能になるトッピングが、何種類か用意されています。
最小1GBから利用できるので小回りが利き、臨時にサブ回線を用意するのに適しています。
メインで使用している回線が障害やエリア外でつながらないときなどに、ピンポイントに使用することができます。
さらに24時間データ使い放題となるトッピングもあり、大容量通信を行うときにこのトッピングを利用することでメイン回線のデータ容量の消費を抑えるということもできます。
容量を使い切ってしまいそうなときの回避手段となるのはもちろん、これを利用することを前提にメイン回線をデータ容量が一回り小さいプランにすることも可能です。
また、povo2.0は格安SIMと異なり、au回線を直接使用しています。
必要な時にはいつでも信頼性の高いキャリアの回線を利用できるのでサブ回線としての適性も高く、メイン回線に格安SIMを選びやすくなると思います。
2つの回線で同じ電話番号を使いたい
回線それぞれに電話番号が紐づいているため、使用している回線によって発信時の電話番号が変わってしまうことになります。
電話番号を使い分ける意図はなく、あくまで予備回線のためにデュアルSIMを使おうという場合、この点は気になるポイントではないでしょうか。
2023年2月に、KDDIとソフトバンク間で、デュアルSIMで同じ電話番号を使えるようにするという構想が発表されました。
2023年3月下旬以降に提供開始を予定しているとのことで、比較的早く利用できるようになりそうです。
ただ、KDDIとソフトバンク間のみでは、利用料金を抑えるといったデュアルSIMのうまみも半減してしまいます。
残るキャリアであるドコモ、楽天モバイルはもちろん、それぞれのネットワークを利用した格安SIMブランドでも利用できる仕組みにならなくては、実用性は低いかもしれません。
今後の動きに期待したいところです。
デュアルSIMが使えるスマホは?
デュアルSIMを利用するには、使用しているスマホがデュアルSIMに対応した機種である必要があります。
ここ数年の間に新しく発売されたスマホであれば、多くが対応しています。
細かく紹介するのは難しいですが、例えばiPhoneであれば2018年モデルのiPhone XS・iPhone XS Max・iPhone XRから搭載されています。
機種名と「デュアルSIM」で検索すれば、簡単にその機種が対応しているか確認できると思いますので、対応しているか分からない場合には調べてみるとよいでしょう。
まとめ
以上、デュアルSIMについて紹介しました。
利用料金や通信環境を大きくカスタマイズできるので、こだわる人はデュアルSIMを活用して最適なプランを模索してみるとよいでしょう。
スマホの購入時にはモバイル保険の検討を
スマホの購入時に併せて考えておきたいのが端末補償です。
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不慮の事故に備えて、端末補償を利用するのがオススメです。
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2年 | 37,320円 | 16,800円 | 54,120円 |
4年 | 74,640円 | 33,600円 | 108,240円 |